5(ご)
むかーしむかし、文化祭で占い師をやったことがあって、素人が適当に喋っている割には意外と評判が良く、占ったお客さんから後で差し入れをもらったりしてた。まあ、お客さん自体が模擬店をやってたりするので、差し入れといってもその店の食べ物だったりするわけだけど。
占いでは、あくまでもその人を見て自分の思ったままを言うように、でも、悪いことは決して言わないようにしたのが良かったのかもしれない。
もちろん当時は会社で働いたりしていないので、今よりもずっと直感に優れていた(直感を大事にしていた)と思う。会社で働くということは、一部の人を除き、多くの人にとって何かを損なうことになるのは、みなさんご存じのとおり。
さて、3日目、もうあと1時間で文化祭も終わろうかというときに、2人連れのお客さんが来店。そのうちの一人について占った後、雑談していると、もう一人の人が突然
「私も(占いが)できるんですよ」
と言い出した。
そこでいろいろと話を聞いたところ、わたしは「ご」であるらしい。「ご」とは何か、それはどうしたらわかるのか尋ねるも、詳しくは教えてもらえなかった。
ただ、「あなたは見た目よりもずっとわがままな人だけど、そのまま貫けばきっと成功しますよ」とだけ、とてもいい笑顔で言われた。
で、「ご」ってなんだろう?
とたまに思い出しながら20年が経ち、ふとしたことからやっとわかりましたよ、その「ご」の意味が。
「ご」は「5」でした。
カバラ数秘術の5(参考:http://www.rakuten.ne.jp/gold/shinfulife/kabbalah/birth5.html)
うーん.....あたってるか.....な.....??
でも不思議なのはその人に生年月日も名前も教えなかったことで、ちらっと見ただけで彼女は「あなたは5」と言った。
そして、未だに何ら成功していない自分は、果たしてわがままを貫かなかったのが原因なのか、あるいは占いとは違ってそもそも成功する要素が無かったのか....など、いろいろと疑問に思ったまま次の20年を過ごしそうな感じである。
いつ成功するか聞いときゃよかった。 って多分教えてくれなかったな。
教えないことも、もちろん大切なことですよねぇ。